『クロダノミクスが引き金となる世界リスク~世界経済・金融の危機~』

日時 2013年10月31日(木) 16:00~18:00
場所 日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク会議室(港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル12F)
出演者 志賀 櫻 氏
弁護士(税務訴訟専門)元大蔵省大臣官房審議官等歴任
ベストロイヤー・オブ・ ジャパン(2009-2013)タックス部門
國學院大學 法科大学院・客員教授

■ 講演骨子

ここ20年の間に連続して生じている世界経済危機は、暴走するマネーが招いた金融危機にほかならない。デリバティブズなどによって金融資産が急速に増加し、このようなマネーが実体経済には見向きもしないでハイ・リターンのみを追うマネー・ゲームに狂奔し、バブルを生んでは破裂して危機の連鎖を招いている。
タックス・ヘイブンは、その重要な道具だてであり、インフラである。FRBの名議長と言われ、神の如く崇められていたグリーンスパンも、所詮はじゃぶじゃぶの金融政策で、2つのバブルを生んだだけのことであり、世界経済を震撼させたリーマン・ショック発生の張本人であったことが明らかとなって、今では堕ちた偶像に過ぎない。
クロダノミクスのやろうとしていることは、これとどこが違うのか。
グリーンスパンのじゃぶじゃぶ金融政策は、グリーンスパン・プットと言われた。いくら無謀な投機をして大損をしても、グリーンスパンがじゃぶじゃぶ金融政策で救ってくれるからリスクを取ることができるという意味である。プットは、オプションのプットである。
さて、次は「クロダ・プット」と言われることになるのであろうか。その辺りを解析してみよう。

■ 出演者紹介

◎志賀 櫻(しが・さくら)
 弁護士(税務訴訟専門)元大蔵省大臣官房審議官等歴任
 ベストロイヤー・オブ・ ジャパン(2009-2013)タックス部門
 國學院大學 法科大学院・客員教授

略暦:
1970年 国家公務員試験上級甲種合格
    司法試験合格
1971年 東京大学法学部第一類卒業
    大蔵省入省
1991年 大蔵省主税局国際租税課長・OECD租税委員会日本国代表
1997年 大蔵省大臣官房審議官国際金融局担当 IDAデピュティ
1998年 金融監督庁 国際担当参事官・特定金融情報管理官
    バーゼル委員会, IOSCO, IAIS, FATF, FSF.各日本国代表
2000年 東京税関長
2002年 国際協力銀行 理事
2007年 国際租税学会(IFA)理事・日本国代表
    租税訴訟学会 理事
2009年 日本弁護士連合会 税制委員会 副委員長
2010年 日本弁護士連合会 行政訴訟センター 副委員長
    政府税制調査会専門家委員会特別委員
2010年 國學院大學 法科大学院・客員教授

著書
2013年 9月『日銀発金融危機』         (朝日新聞出版社)
    3月『タックス・ヘイブン』        (岩波新書)
2011年12月『租税訴訟における最高裁判例の動向』(租税訴訟学会、租税訴訟No.5
                        財経詳社)
2011年 8月『豚肉の差額関税制度を断罪する   (ぱる出版)共編著
      ~農林水産省の欺瞞~』
2011年 7月『詳解・国際租税法の理論と実務』   (民事法研究会)
2009年 7月『法的紛争の税務・下巻』第4版    (民事法研究会)共編著
その他出版多数
全国社外取締役ネットワーク活動履歴
  • 日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム活動履歴
  • 日本コーポレート・ガバナンス研究所