MIDコース2018<第2期> 全体詳細

独立社外役員のためのガバナンス・トレーニング・プログラム

後援:東京証券取引所、日本取引所グループ(JPX)

コーポレートガバナンス・コード【原則4-14.取締役・監査役のトレーニング】には、「新任者をはじめとする取締役・監査役は、上場会社の重要な統治機関の一翼を担う者として期待される役割・責務を適切に果たすため、その役割・責務に係る理解を深めるとともに、必要な知識の習得や適切な更新等の研鑽に努めるべき」と記載されています。コーポレート・ガバナンスの実効性を確保するために独立社外役員のための「ガバナンス・トレーニング・プログラム」が求められているといえるでしょう。

日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク(CGネット)では、いままで蓄積してきたコーポレート・ガバナンス研修のノウハウを結集して、上場会社の独立社外役員を主な対象とするプログラム、MIDコースを開講しています。本コースは、東京証券取引所及び日本取引所グループ(JPX)の「後援」を受けており、コーポレートガバナンス・コードに沿う内容になっています。一定の要件を満たした受講者には、「修了証」を授与します。独立社外役員の選任方法に注目が集まる中、こうした「修了証」の授与を受けている方を社外取締役等に登用することはまことに有益だと考えられます。

  • 「MID」はCGネットが行うガバナンス・トレーニング・プログラムで、「独立社外役員向け」と「取締役会事務局向け」の二つのコースがあります。
  • 独立社外役員向けの「MIDコース」は2017年から開始し、61名に「修了証」を授与致しました。2018年度は、前年の講義内容を最新のものにアップデートして行います。

構成

「MIDコース」は、3つの要素で構成されています。

コース名 回数 開催時期
基調講演 1回(2時間) 2018月1月31日(水)10:00~12:00
必修科目(1) 6回(12時間) 2018年2月上旬~3月中旬 18:30~20:30
選択科目(2) 11回(22時間) 2018年3月下旬~6月中旬 18:30~20:30

注記
(1)独立社外役員の必須の知識となる「必修科目」6コマ
(2)独立社外役員の知識を補う「選択科目」11コマ

対象者

コーポレート・ガバナンスで重要な役割を担う「独立社外役員」、及びその候補者を主な対象者と想定しています。
そのほか、独立社外役員のサポートを行う取締役会事務局、監査役スタッフ、ガバナンス担当役員にもお役立ていただけます。

修了証

CGネット所定の「修了証」授与要件は以下のとおりです

基調講演 必修科目 選択科目
全1回 全6回 11回中4回以上

※修了証は、全科目の終了後に授与します。(ご欠席者には補講の機会を提供して出席と見なします)

基調講演

定員
150名
開催場所
大手町サンケイプラザ 3階 301+302(千代田区大手町1-7-2)

2018年1月31日(水) 10:00~12:00

10:30~12:00
基調講演 『資本市場から見たコーポレート・ガバナンス』

鈴木 茂晴 氏

(すずき・しげはる)

日本証券業協会 会長、大和証券グループ本社 顧問、日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事

1971年大和証券入社。
本店営業、引受部長などを経て、2001年に専務取締役。2004年に大和証券グループ本社取締役兼代表執行役社長、2011年に取締役会長を経て、2017年7月より現職。
大和証券グループ本社社長就任時から、最大3年の育児休職制度や19時前退社の励行等、一貫して女性が活躍できる働きやすい職場環境づくりに取り組む。現在、生え抜きの女性役員がグループで6名、大和証券の女性支店長は23名(19.5%)等、多くの女性が活躍。男女問わず社員のロイヤルティを高め、人材の力を最大限に引き出すことで、企業価値の向上を図っている。
日本証券業協会では、証券業界においてSDGsの推進に貢献できる活動に積極的に取り組んでいる。

10:15~10:30
後援団体挨拶 『独立役員に期待される役割』

小沼 泰之 氏

(こぬま・やすゆき)

東京証券取引所 取締役 常務執行役員(上場・上場推進担当)

1984年、東京証券取引所入所。上場部、株式部、国際業務部を経て、2017年4月より現職。国内外の企業の新規上場推進活動、上場企業の企業価値向上に向けたプロモーション、ETF・REITをはじめとするアセットバック商品に関する上場制度の整備と商品開発支援を担当。1985-87年、東京銀行(現・東京三菱UFJ銀行)に出向。2016年6月、証券アナリスト協会の理事に就任。慶応大学卒、カリフォルニア大学バークレー校MBA取得。

10:00~10:15
主催団体挨拶 『社外取締役制度を支えるMID』

牛島 信

(うしじま・しん)

日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事長、牛島総合法律事務所 代表弁護士

1949年生まれ。東京大学法学部卒業。検事を経て弁護士に。1985年牛島総合法律事務所開設。現在、同事務所代表弁護士(弁護士55名・外国弁護士(日本無資格)2名が所属)。日本生命保険相互会社社外取締役、松竹株式会社社外監査役、株式会社朝日工業社社外監査役、社団法人日本女子プロゴルフ協会監事、一般社団法人不動産証券化協会監事等も務める。
〔著述〕
法律論文に『コーポレートガバナンスの行方—会社からの視点』など数十篇。小説に『株主総会』、『あの男の正体(ハラワタ)』、『少数株主』など10作、エッセイ集に『現代の正体』など7作。現在、各分野で連載継続中

必修科目(6コマ)

定員
各50名
開催場所
CGネット会議室(東京都港区浜松町2-4-1世界貿易センタービルディング12F)

2018年2月上旬~3月中旬

必修科目は、コーポレートガバナンス・コードを定める東京証券取引所の取り組みについて聞くとともに、お二人の独立社外役員の経験談・プラクティスを共有します。その後、独立社外役員の関与が必須となる取締役会評価、報酬委員会、指名委員会の運営に関する知識を習得します。この必修科目6講は独立社外役員の実効性を高めることに大いに貢献するものです。

第1講:『コーポレート・ガバナンスを巡る取組み』

2018年2月5日(月)18:30~20:30

東京証券取引所では、「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」が取りまとめた原案を受けて、2015年6月1日からコードを適用しています。コード適用後、東京証券取引所が取り組んだコーポレート・ガバナンスの充実と企業価値向上のための取組みについて解説いただきます。

青 克美 氏

(あお・かつみ)

東京証券取引所 執行役員

1988年、東京証券取引所入所。総務部長、人事部長、株式部長、上場部長を経て、2017年4月より、現職。
上場会社のコーポレート・ガバナンスの充実や適時開示制度の見直しなどの上場制度の整備に尽力している。

第2講:『社外取締役の経験談1 コーポレート・ガバナンスにおける社外取締役の役割』

2018年2月14日(水)18:30~20:30

社外取締役の経験談は、講師が経営側にいた際に社外取締役から受けた助言・監督、講師自身が社外取締役を務めた両面から成ります。ここでは、講師による経験談のお話の後、質疑応答・意見交換の時間を多めにとる予定です。

藤田 純孝 氏

(ふじた・すみたか)

日本CFO協会 理事長
伊藤忠商事 理事
古河電気工業、オリンパス 社外取締役

1965年 神戸大学経済学部卒業
1965年 伊藤忠商事株式会社入社
1995年 同社 取締役業務部長
1997年 同社 常務取締役 経営企画担当役員補佐
1998年 同社 代表取締役常務取締役 経営企画担当役員
1999年 同社 代表取締役専務取締役 チーフフィナンシャルオフィサー
2001年 同社 代表取締役副社長 チーフフィナンシャルオフィサー (兼) 経営企画・財務・経理・審査担当役員
2003年 同社 代表取締役副社長 社長補佐 職能管掌 (兼)チーフフィナンシャルオフィサー
2006年 同社 取締役副会長 2008年 同社 相談役 2011年 同社 理事(現任)

(主な社外役員)
2007年 オリエントコーポレーション株式会社社外取締役
2008年 古河電気工業株式会社 社外取締役(現任)、日本興亜損保(株)社外監査役
2009年 日本板硝子株式会社 社外取締役
2010年 NKSJホールディングス株式会社 社外取締役
2011年 日本CFO協会理事長(現任)
2012年 オリンパス株式会社 社外取締役(現任)

第3講:『社外取締役の経験談2 日本企業のガバナンス:社外取締役として経験から』

2018年2月22日(木)18:30~20:30

社外取締役の経験談は、講師が経営側にいた際に社外取締役から受けた助言・監督、講師自身が社外取締役を務めた両面から成ります。ここでは、講師による経験談のお話の後、質疑応答・意見交換の時間を多めにとる予定です。

橘・フクシマ・咲江 氏

(たちばな・ふくしま・さきえ)

G&S Global Advisors Inc. 代表取締役社長
ブリヂストン、味の素、J.フロント リテイリング、ウシオ電機 社外取締役
日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事

清泉女子大学卒。ハーバード大学教育学修士及びスタンフォード大学院経営修士号取得。べイン・アンド・カンパニーを経て、コーン・フェリー・インターナショナル(株)にて、日本支社長、会長を歴任。2010年より現職。その間、12年間、米国本社取締役を務める。2001年より花王(株)、ソニー(株)、(株)ベネッセホールディングス、イー・アクセス(株)、(株)パルコ 、三菱商事(株)の社外取締役を歴任。現在、(株)ブリヂストン、味の素(株)、J.フロントリテイリング(株)、ウシオ電機(株)の社外取締役及び2017年10月まで日本政策投資銀行アドバイザリー・ボード・メンバーを務める。日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク理事。日本取締役協会幹事。2003年より経済同友会幹事、2011年より2015年4月まで副代表幹事。文部科学省及び経済産業省等の委員会委員を歴任。2008年1月ビジネスウィーク誌「世界で最も影響力のあるヘッドハンター・トップ100人」に唯一の日本人として選ばれる。人財・キャリア開発、ガバナンスに関する執筆・講演多数。
著書に「世界のリーダーに学んだ自分の考えの正しい伝え方」(PHP),「人財革命」 (祥伝社)、 「自信のなさは努力で埋められます」(フィールドワイ社)、「40歳までの“売れるキャリア”の作り方」(講談社)、「売れる人材」(日経BP社)、また「プラス思考のアメリカ人、マイナス思考の日本人」(ジャパンタイムズ社、共著)、「会社を変える・会社を変わる」(ファーストプレス社、共著)がある。

第4講:『取締役会評価の実際』

2018年2月26日(月)18:30~20:30

取締役会の実効性評価は、すでに取り組んでいる会社も、これから取り組む会社にもそれぞれの課題があると思われます。ここでは、取締役会評価の意義、本質などをお話しいただくとともに、独立社外役員としての取締役会評価への関与について、取締役会評価の専門家から解説いただきます。

高山 与志子 氏

(たかやま・よしこ)

ジェイ・ユーラス・アイアール マネージングディレクター、取締役
ボードルーム・レビュー・ジャパン 代表取締役
日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事

ジェイ・ユーラス・アイアールのコンサルティング部門の責任者として、コーポレート・ガバナンスに関するコンサルティング、機関投資家の意識調査・分析、TOB・プロクシーファイト関連支援等のIR活動に関するコンサルティングを行う。
2015年よりボードルーム・レビュー・ジャパン代表取締役に就任、数多くの企業の取締役会評価の支援を実施。
主要著書・論文として、『スチュワードシップとコーポレートガバナンス』(共著、東洋経済新報社)、「取締役会評価とコーポレート・ガバナンス ─形式から実効性の時代へ─」『商事法務』2043号(2014年9月15日)など多数。
株式会社オートバックスセブン社外取締役。
金融庁・東京証券取引所 「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」メンバー。
地方公務員共済組合連合会資金運用基本問題研究会委員。
経済産業省・東京証券取引所「なでしこ銘柄」選定基準検討委員会委員。
東京大学経済学部卒。エール大学経営大学院卒MBA取得。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士号取得(社会情報学)。

第5講:『指名委員会の運営とサクセッション・プランニング』

2018年3月6日(火)18:30~20:30

指名委員会等設置会社に置かれる「指名委員会」及びガバナンス・コード原則4-10の「指名諮問委員会」に焦点を当てます。独立社外取締役が大きな役割を担う指名(諮問)委員会の運用と、そこで議論されるサクセッション・プランニングについての最新動向を解説いただきます。

高野 研一 氏

(たかの・けんいち)

コーン・フェリー・ヘイグループ 代表取締役社長

〔経歴〕
日本の大手銀行でファンドマネジャーなどを経験した後にコンサルタントに転進。現マーサー・ジャパン取締役などを経て、2006年10月にヘイ コンサルティング グループに参画。2007年10月より代表取締役社長に就任。2016年5月、ヘイグループとコーン・フェリーの統合にともない、現職に就く。
〔担当分野、業界〕
日本企業の経営改革とグローバル化を支援。特に、コーポレートガバナンス、ビジネスリーダーの育成とアセスメント、グループ経営、組織・人材マネジメントに関する戦略・実行支援などに豊富な経験を持つ。
メーカー、金融、商社、小売などほぼ全業種にわたりコンサルティングサービスを提供。多くのクライアントからの信頼を得ている。
コーン・フェリー・ヘイグループでは、日本・韓国のマネジメントを担うとともに、ガバナンス・コミッティーのメンバーを務める。
〔学歴〕
1987年3月 神戸大学経済学部卒業
1991年6月 ロンドン・スクールズ・オブ・エコノミクス(MSc)修了、
1992年6月 シカゴ大学ビジネススクール(MBA)修了。
〔著書、他〕
『カリスマ経営者の名著を読む』(日本経済新聞社)、『超ロジカル思考』(日本経済新聞社)、『ビジネスリーダーの強化書』(日本経団連出版)、『勝ちグセで企業は強くなる』『グループ経営時代の人材マネジメント』(ともに東洋経済)他、講演・執筆多数

第6講:『報酬委員会の運営と役員報酬制度』

2018年3月12日(月)18:30~20:30

指名委員会等設置会社に設置される「報酬委員会」及びコーポレートガバナンス・コードの原則4-10で示される「任意の仕組みの活用」の「報酬諮問委員会」に焦点を当てます。独立社外取締役がコアメンバーとなる報酬(諮問)委員会の運用と、実際にそこで議論される役員報酬制度の最新情報について解説いただきます。

阿部 直彦 氏

(あべ・なおひこ)

ペイ・ガバナンス日本 マネージングパートナー 代表取締役

20年を超える日米での経営者報酬コンサルティングの経験を有しており、本分野の、日本におけるパイオニア。
米国KPMG(ロサンゼルス)日系企業部ディレクター、タワーズペリン(現タワーズワトソン)のロサンゼルス(コンサルタント)を経て東京支店代表等を勤めた。2013年11月にペイ・ガバナンス日本株式会社の代表パートナーに就任。
日本経済新聞、朝日新聞、日経ビジネス、ウオールストリートジャーナル、ビジネスウイークなど多くのメディアに対して経営者報酬に関するコメント及び論文の提供実績がある。日本取締役協会の経営者報酬ガイドラインのワーキンググループリーダーを、2002年以降継続して務める。
1985年 慶應義塾大学商学部卒業 2017年桜美林大学経営大学院「経営者報酬とコーポレート・ガバナンス」講座の講師を務める
米国ペイ・ガバナンスLLCは、旧タワーズペリン経営者報酬部門のパートナーが中心となって設立された独立系経営者報酬コンサルティング会社。大規模クライアントの領域でのマーケットシェアが高く、S&Pラージキャップ500社では、創設4年で、第2位にランクされている。
ペイ・ガバナンス日本株式会社は、米国ペイ・ガバナンスのグローバルメンバーファームであり、日本初の独立系経営者報酬コンサルティング会社として設立された。

選択科目(11コマ)

定員
各50名
開催場所
CGネット会議室(東京都港区浜松町2-4-1世界貿易センタービルディング12F)

2018年3月下旬~6月中旬

選択科目では、まず、コーポレートガバナンス・コードで独立社外役員に求めている重点分野を取り上げます(第1講~第4講)。
その後、法律系の科目として、金融商品取引法、会社法そして取締役会の運営、株主代表訴訟・D&O保険について取り上げます(第5講~第8講)。
さらに、中長期的な企業価値向上という観点から、M&A、決算書類の読み方からファイナンスについて学ぶことで(第9講~第11講)、独立社外役員の役割をよりよく果たすうえでの知識を習得します。独立社外役員を務める方の専門分野は多岐にわたりますので、受講者の皆様の専門分野でない知識を深めていただければ幸いです。

第1講:『もう一度読み返そうコーポレートガバナンス・コード 独立社外役員として知っておくべきCGコードの全体像と押さえておくべきポイント』

2018年3月29日(木)18:30~20:30

コーポレートガバナンス・コードが適用されて三年目に入り、各社様々な取り組みがなされ、情報開示がされています。ここでは、独立社外役員として知っておくべきガバナンス・コードの全体像と、押さえておくべきポイントについて解説いただきます。

寺田 昌弘 氏

(てらだ・まさひろ)

シティユーワ法律事務所 弁護士

早稲田大学(法)、デューク大学ロースクール(LLM) 卒。
平成8年4月に弁護士登録。日系・米系の証券会社で社内弁護士を経験したあと米国留学。平成16年の帰国時にシティユーワ法律事務所に参加。翌年から同事務所パートナー。
プロジェクト・ファイナンス、不動産ファイナンス、デリバティブを活用した投資案件などの金融案件のほか、企業提携や企業の組織再編、企業の不祥事調査も多く手がける(2011年のオリンパス事件や、昨年の富士フイルムHD海外子会社の不祥事案件において、第三者委員会(補助者)として事案の解明および調査報告書の作成に関与)。また、企業と株主の間の法律問題を得意としており、株主提案や委任状争奪戦の経験は豊富。モノ言う株主からも信頼を得ている。加えて、コーポレートガバナンスや投資家によるエンゲージメントの動向にも明るい。昨年のMIDプログラム2016で「もう一度読み返そう コーポレートガバナンス・コード」を講演。

第2講:『内部通報窓口の設置と社外役員の関わり方~突然の指名にあわてないための心構え~』

2018年4月3日(火)18:30~20:30

コーポレートガバナンス・コードの補充原則2-5①には、内部通報制度について、「例えば、社外取締役と監査役による合議体を窓口とする等」と記載があります。ここでは、社外役員として知っておくべき内部通報制度と、社外役員が実際に窓口を務める場合の留意点について解説いただきます。

樋口 達 氏

(ひぐち・わたる)

弁護士 公認会計士 公認不正検査士 成和明哲法律事務所パートナー

〔略歴〕
1993年3月 東京大学経済学部経済学科卒業
1993年10月 会計士補登録 監査法人トーマツ入所
1997年4月 公認会計士登録
2001年4月 司法研修所
2002年10月 弁護士登録 成和共同法律事務所(現成和明哲法律事務所)入所
2012年8月 公認不正検査士登録
2016年6月 丸紅建材リース株式会社社外取締役(監査等委員)
〔主な職歴〕
第一東京弁護士会弁護士業務改革委員会税務部会員 
青山学院大学非常勤講師(「企業再編の法と実務」 2006年~)
日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 正会員 
日本弁護士連合会業務改革委員会外部監査人制度運営小委員会幹事(2006年~2008年) など
〔主な著書・連載〕 
「コーポレートガバナンス・コードに対応した招集通知・議案の記載例」(商事法務)、「株主還元の実態調査」(別冊商事法務No.410)、「コーポレートガバナンス・コードが求める取締役会のあり方」(商事法務)、「開示事例から考えるコーポレートガバナンス・コード対応」(商事法務)、「事業報告等の事例にみるガバナンス・コードの開示対応のポイント」(旬刊 経理情報 2015年5月10日・20日合併号)、「社外取締役の質を確保するためのサポート体制の整備」(資料版商事法務 2014年12月号)「100分でわかる企業法務~取締役のための会社法ノート~」(角川oneテーマ21)、「法務Q&A 会計不正 対応と予防のポイント」(中央経済社)、「会社役員が知っておきたい会計不正のはなし」(中央経済社)、「IFRSで企業法務が変わる」(中央経済社)、「企業法務担当者のためのIFRS」(ビジネス法務連載2011年5月号~2012年4月号)、「取締役の善管注意義務のはなし」(商事法務)、「新会社法 企業再編の要点」(商事法務)、「敵対的買収と企業防衛」(日本経済新聞社) など

第3講:『社外役員が知っておきたい株主・投資家との対話~機関投資家の視点から~』

2018年4月9日(月)18:30~20:30

コーポレートガバナンス・コードの基本原則5では、上場会社と株主との対話について、「経営陣幹部・取締役(社外取締役を含む)は、こうした対話を通じて~」と記載されています。実際に社外取締役が機関投資家と対話するケースも出てきており、独立社外役員が株主との対話について学ぶことは重要だと思われます。ここでは、独立社外役員が知っておくべきポイントについて解説いただきます。

木村 祐基 氏

(きむら・ゆうき)

スチュワードシップ研究会 代表理事

一橋大学商学部卒業後、野村総合研究所入社。企業調査部にて証券アナリスト業務に従事。第四企業調査室長、野村総研香港社長、エマージング企業調査部長を経て、1996年野村投資信託委託(現野村アセットマネジメント)に移籍。企業調査部長兼経済調査部長、参事コーポレート・ガバナンス担当などを歴任。2008年1月から2010年8月まで、企業年金連合会年金運用部コーポレート・ガバナンス担当部長。2010年11月から2014年7月まで、金融庁総務企画局企業開示課専門官。2014年10月にスチュワードシップ研究会を設立し、代表理事に就任(現職)。2017年10月、一般社団法人機関投資家協働対話フォーラムの発足に伴い代表理事・理事長に就任。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)。日本IR学会理事。

第4講:『社外役員が知るべき内部統制と監査』

2018年4月18日(水)18:30~20:30

続発する企業不祥事により、改めて内部統制と監査の機能が問われています。ここでは、公認会計士、および社外監査役の経験豊富な講師から、独立社外役員として知っておくべき内部統制とコーポレート・ガバナンスにおける監査のあり方、グループ監査等について解説いただきます。

鈴木 輝夫 氏

(すずき・てるお)

元・あずさ監査法人副理事長、公認会計士、クボタ 社外監査役

昭和48年 アーサーアンダーセン アンド カンパニー東京事務所入社
平成元年 英和監査法人(アーサーアンダーセン)代表社員就任
平成5年 監査法人朝日新和会計社と合併し、朝日監査法人代表社員就任
平成11年 金融庁(旧大蔵省)公認会計士第二次試験委員(平成14年10月まで)
平成15年 朝日監査法人 本部理事就任 
平成16年 あずさ監査法人と合併、あずさ監査法人となり本部理事就任
平成17年 あずさ監査法人経営改革支援本部長就任、金融庁 企業会計審議会 内部統制部会 臨時委員就任(現在に至る)
平成18年 あずさ監査法人 専務理事就任、RA本部長就任
平成22年 あずさ監査法人 副理事長(平成23年8月まで)
平成24年6月 あずさ監査法人 退職、 花王株式会社 社外監査役就任
平成27年6月 株式会社クボタ 社外監査役就任
その他外部活動 金融庁 企業会計審議会 内部統制部会 臨時委員
近著に、「新任役員のための コーポレートガバナンスの基礎知識」(中央経済社、平成24年7月刊)

第5講:『金融商品取引法の観点からの取締役、監査役の義務と責任』

2018年4月23日(月)18:30~20:30

金融商品取引法は上場会社特有の法律で、会社役員を務める上でも重要な内容が含まれています。ここでは、金融商品取引法の概要、開示規制、インサイダー取引規制を中心に、独立社外役員が押さえておきたいポイントについて解説いただきます。

須崎 利泰 氏

(すざき・としやす)

阿部・井窪・片山法律事務所 パートナー弁護士

阿部・井窪・片山法律事務所パートナー。倒産法、会社法、金商法の分野をはじめとして、企業法務全般に携わっている。倒産法の分野では、破産管財人代理や民事再生申立代理人として倒産業務を手がけている。会社法、金商法の分野では、上場企業の事業再編、TOBなどの案件を数多く手掛けているほか、種類株式の発行等の資金調達についてのアドバイスも行っている。第一東京弁護士会総合法律研究所金融商品取引法研究部会副会長。

第6講:『会社法の観点からの取締役、監査役の義務と責任』

2018年5月9日(水)18:30~20:30

会社法は、独立社外役員を務めるにあたって最も重要な法律の一つです。ここでは、コーポレート・ガバナンス、リスク管理に詳しい講師から、豊富な事例を用いながら、独立社外役員として知っておくべき会社法の基礎知識、敗訴リスク、提訴リスク等について解説いただきます。

山口 利昭 氏

(やまぐち・としあき)

山口利昭法律事務所 弁護士
大東建託 社外取締役
日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事

平成2年弁護士登録。山口利昭法律事務所代表。企業のコンプライアンス経営、危機管理支援、のほか、上場会社の社外取締役、社外監査役として企業経営にも携わる。「不正リスク管理・有事対応」(有斐閣)、「法の世界からみた会計監査」(同文館出版)等著書多数。
企業のコーポレートガバナンス、内部統制、企業会計法に詳しい。
大東建託株式会社社外取締役、大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社社外監査役(いずれも現任)。
ブログ「ビジネス法務の部屋」管理人。

第7講:『取締役会の運営と役員の責任追及事例』

2018年5月16日(水)18:30~20:30

会社役員が取締役会に参画するうえで、取締役会の運営の法的根拠を学ぶことは重要だと思われます。ここでは、取締役会の職務と役員の役割、取締役会の運営に関する手続き、責任追及事例を踏まえた取締役会運営の留意点といった点について解説いただきます。

川村 宜志 氏

(かわむら・よしもと)

牛島総合法律事務所 パートナー弁護士

2001年弁護士登録(東京弁護士会)、2006年牛島総合法律事務所入所、2011年牛島総合法律事務所パートナー就任
代表訴訟その他の会社法関連訴訟の対応、株主総会指導その他の各種企業法務、独占禁止法、倒産手続等に関する実務経験を踏まえた助言、その他の法的対応を得意とします。

第8講:『株主代表訴訟』(前半)『会社役員が直面するリスクとD&O保険』(後半)

2018年5月22日(火)18:30~20:30

(前半)
株主代表訴訟は、株主による役員の直接監視の手段です。会社役員を務める上で大きなリスクであることから、社外役員であっても株主代表訴訟制度の理解が不可欠だと思われます。ここでは、株主代表訴訟制度の概要、株主代表訴訟の具体例及び留意点等について解説いただきます。

増田 健一 氏

(ますだ・けんいち)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所 パートナー弁護士
ブリヂストン 社外取締役
ライフネット生命保険、マーキュリアインベストメント 社外監査役

〔取扱案件〕
会社法務、M&A、訴訟案件、人事・労働関係案件、その他企業法務全般
〔経歴〕
1986年3月 東京大学法学部卒業
1988年4月 最高裁判所司法研修所修了(40期)
弁護士登録(第二東京弁護士会)・当事務所入所
1992年6月 米国University of Chicago Law School (LL.M.)
1993年9月 ニューヨーク州弁護士登録
1997年1月-現在 当事務所パートナー
2007年5月-現在 ライフネット生命保険株式会社 社外監査役
2010年4月-2016年3月 東京大学法科大学院非常勤講師
2011年3月-2016年3月 株式会社ブリヂストン 社外監査役
2016年3月-現在 株式会社ブリヂストン 社外取締役
2016年5月-現在 株式会社マーキュリアインベストメント 社外監査役

(後半)
会社役員賠償責任保険(D&O保険)に入っているから安心だと思われがちですが、D&O保険は諸条件が揃わないと保険の対象外となることがあります。社外役員自身もD&O保険について知識を習得する必要があると思われます。ここでは、役員のリスクが多様化する中での、D&O保険の概要とチェックすべきポイントについて解説いただきます。

中江 透水 氏

(なかえ・とうすい)

Chubb損害保険 P&C本部ファイナンシャルライン部長

略歴:
1994年大手外資系保険会社に入社後、マーケティング、米国本社出向、経営分野の保険開発・引受等を担当すると共に、企業の危機管理に対するコンサルティングにも従事。2011年より現職。米国ケンタッキー大学卒業

第9講:『過去の日本企業の買収失敗例に学ぶ、企業価値向上に資するM&A基礎知識』

2018年5月28日(月)18:30~20:30

企業価値向上策としてM&Aを活用する例がありますが、必ずしも成功例が多いようではないようです。ここでは、過去のM&Aの事例、特に失敗例を学ぶことで、企業価値向上につながるM&Aを考えます。取締役会でM&Aの議題が出たときに、独立社外役員が知っておくべきポイントについても解説いただきます。

服部 暢達 氏

(はっとり・のぶみち)

早稲田大学大学院経営管理研究科客員教授
慶應義塾大学大学院経営管理研究科特任教授
ファーストリテイリング、博報堂DYホールディングス 社外取締役
フロンティア・マネジメント 社外監査役

〔講師略歴〕
1981年3月、東京大学工学部卒業。日産自動車を経て89年6月、マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン・スクール経営学修士課程卒業。89年より03年まで米国系大手投資銀行にて日本におけるM&Aアドバイザリー業務を担当。98年からはマネージング・ディレクターとして同業務を統括。日本リースのリース事業のGEキャピタルへの売却、第二電電・KDD・日本移動通信の三社合併、ロッシュによる中外製薬の買収、NKKと川崎製鉄の経営統合など日本企業が関係する大型案件を数多く手がけた。03年10月より一橋大学大学院国際企業戦略研究科にて、また09年4月より早稲田大学大学院経営管理研究科にてM&Aと企業価値評価の講義を担当するかたわら、有限会社服部暢達事務所を設立して、日本における株主価値増大に資するM&Aの研究・評論活動を行っている。
〔主な論稿〕
「M&A最強の選択」(日経BP社 2006年2月)、「LBOブーム到来は必然」(日本経済新聞 2006年4月、経済教室)、「検証 日本の敵対的買収」(日本経済新聞出版社 2007年7月)(共著)、「実践M&Aハンドブック」(日経BP社、2008年1月)、「日本のM&A「買い」に偏り、価値創出へ綿密な計画を」(日本経済新聞 2010年6月、経済教室)、「金融サービスのイノベーションと倫理」(中央経済社、2011年3月)(共著)、「日本のM&A 理論と事例研究」(日経BP社、2015年2月)

第10講:『社外役員が押さえておきたい決算書類の基礎知識』

2018年6月6日(水)18:30~20:30

決算書類である、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書は取締役会参画者の理解が必須となります。ここでは、三つの決算書類のデータの読み方の他、財務比率分析、財務データから見た企業価値の向上への方策について解説いただきます。

西山 茂 氏

(にしやま・しげる)

早稲田大学大学院経営管理研究科 教授
リコー、ピジョン、ユニプレス 社外監査役

1984年早稲田大学政治経済学部卒。1990年ペンシルバニア大学ウォートンスクールMBA修了。
監査法人ト-マツ、(株)西山アソシエイツにて会計監査・企業買収支援・株式公開支援・企業研修などの業務を担当したのち、2002年より早稲田大学。2006年より現職。学術博士(早稲田大学)。公認会計士。
主な著書に、企業分析シナリオ第2版(東洋経済新報社)、戦略管理会計改訂2版(ダイヤモンド社)、増補改訂版 英文会計の基礎知識(ジャパンタイムズ)、入門ビジネス・ファイナンス(東洋経済新報社)出世したけりゃ会計・財務は一緒に学べ(光文社新書)などがある。

第11講:『企業価値創造とコーポレート・ファイナンス』

2018年6月13日(水)18:30~20:30
※当初(2018年6月12日)のスケジュールから変更となりました。

コーポレート・ファイナンスは企業と株主との共通言語といえます。企業と株主との対話が求められる中、独立社外役員もファイナンスの基礎を学んでおく必要があると思われます。中長期的な企業価値の向上が問われ、ROE、資本コストといった言葉が取り上げられています。ここでは、独立社外役員が知っておくべきファイナンスのポイントについて解説いただきます。

松田 千恵子 氏

(まつだ・ちえこ)

首都大学東京大学院 社会科学研究科経営学専攻 教授、首都大学東京 都市教養学部 経営学系 教授
日立化成、フォスター電機、サトーホールディングス 社外取締役
キリンホールディングス 社外監査役

株式会社日本長期信用銀行にて国際審査、海外営業、買収ファイナンス等を担当後、ムーディーズジャパン株式会社格付けアナリストを経て、株式会社コーポレイトディレクション、ブーズアンドカンパニー株式会社(旧ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン)でパートナーを務める。2006年にマトリックス株式会社を設立、企業経営と資本市場にかかわる研究、教育、アドバイザリー等に注力する。2011年より現職。

日本CFO協会主任研究委員。経済産業省産業構造審議会産業金融部会委員、内閣府M&A研究会委員、行政改革推進本部 行政減量・効率化有識者会議 政策金融改革ワーキングチーム委員等を歴任。現在、国立大学法人東京外国語大学経営評議会委員、株式会社国際協力銀行リスクアドバイザリー委員会委員、日立化成株式会社社外取締役、フォスター電機株式会社社外取締役、株式会社海外交通都市開発事業支援機構(国土交通省)社外取締役、サトーホールディングス株式会社社外監査役、著書「格付けはなぜ下がるのか~大倒産時代の信用リスク入門」(日経BP社)、「ファイナンスの理論と実務」(金融財政事情研究会)、「グループ経営入門」(税務経理協会)、「成功するグローバルM&A」(中央経済社)、「これならわかるコーポレートガバナンスの教科書」(日経BP社)等。講演・執筆等多数

東京外国語大学外国語学部卒、仏国立ポンゼ・ショセ国際経営大学院経営学修士

受講料(税込)

日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク会員

修了証授与受講申込
80,000円(基調講演1コマ、必修科目6コマ、選択科目11コマ、すべて込み)
単回申し込み
基調講演 無料
必修科目・選択科目  8,000円/回

非会員

修了証授与受講申込
160,000円(基調講演1コマ、必修科目6コマ、選択科目11コマ、すべて込み)
単回申し込み
基調講演 6,000円
必修科目・選択科目 16,000円/回

※コーポレート・ガバナンスの最新情報をさらに勉強されたい方、独立社外役員間の交流をされたい方は、本MIDの受講を機会に正会員としてのご入会をお勧めします。なお、「選択科目」は受講者の知識を補完するものです。専門知識をお持ちでないコマすべての受講をお勧め致します。

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