第32回『記者の虚実Ⅱ』

日時 2012年5月31日(木)16:00~17:30
場所 日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク会議室(港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル21F)
出演者 新井 光雄 氏(ジャーナリスト)

■ 講演の概要

新聞記者。この職業に世間はどんなイメージを持っているのだろうか。大学生などにはまだ一応、人気の職業にひとつではあるらしい。
メディアのハード分野が革命的に変化するなかで、記者自身も変わらざるを得ないのだろうが、その本質は案外不変に近いようにも思える。地味で忍耐の要する職業ということだ。
その典型と思える記者がいた。ある通信社の特派員だった。
特派員。記者のなかでもどことなくエリート的な雰囲気もあり、目下の時代では最先端を行くようにも思わるに違いない。
テレビのなかでマイク片手の現場からのリポート。格好もいい。しかし、実際はどうか。案外に地味そのもの。また虚しい。「糊とハサミの転電マン」の側面も。そんな中でも、その特派員は仕事に徹して亡くなっていった。このケースなどから「記者の虚実」を考えてみることにした。少しだけニュースの側面が見えてくるかもしれない。 

■ 出演者紹介

新井 光雄(あらい・みつお)
1943年7月生まれ
  
ジャーナリスト
地球産業文化研究所理事
東京経済大学大学院非常勤講師(新聞報道論)
大正大学非常勤講師(エネルギー概論) 
         
1967年 東京大学文学部卒
   同年 読売新聞入社
   以後 秋田支局、本社経済部、ブリュッセル特派員、解説部、新聞監査委員を経て編集委員
2003年 退社

主な著書:「電気が消える日」「エネルギーが危ない」など。