連続セミナー「我が国年金資金の運用をめぐる現状と改革の方向~公的年金積立金の運用と政府機関の機関投資家としての責務を中心に」
■ 概要(講師より)
我が国公的年金(国民年金、厚生年金)の積立金は、約120兆円と、国内総生産の約4分の1に達し、銀行券発行残高を大きく上回る巨大なものです。 その運用は、内外の金融・資本市場において分散投資により行われていますが、そのうちの十数パーセントを占める国内株式は、約19兆円と東証時価総額の5%弱に相当しています。すなわち、政府は、年金政策の遂行の過程で、日本企業に対する最大のエクイティ供給者にもなっているのです。 このように、年金政策遂行の言わば副産物として政府が企業のエクイティに深く関わることについて、市場経済の健全な発展や資源配分の効率性確保の観点及び年金制度に対する国民の素朴な信認を確保していく観点の両面から論じるとともに、現在の積立金運用の制度的・組織的な構造や今後の進むべき道について、私見を述べることといたします。 参加の皆様との意見交換から、多くのものを学びたいと思っております。 |
日時 | テーマ・講師 |
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第1回 2013年12月4日(水) 10:00~11:30 |
我が国年金資金の運用をめぐる現状と改革の方向 ~公的年金積立金の運用と政府機関の機関投資家としての責務を中心に 『歴史的経緯及び現状』 玉木 伸介 氏 大妻女子大短期大学部 教授 元)GPIF 審議役・企画部長 |
第2回 2013年12月11日(水) 10:00~11:30 |
我が国年金資金の運用をめぐる現状と改革の方向 ~公的年金積立金の運用と政府機関の機関投資家としての責務を中心に 『今後の改革の方向』 玉木 伸介 氏 大妻女子大短期大学部 教授 元)GPIF 審議役・企画部長 |
【開催場所】 日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク会議室(港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル12F) |
講師略歴(敬称略) |
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◎玉木 伸介(たまき・のぶすけ) 1979年、東京大学経済学部卒業後、日本銀行入行。考査局、企画局、国際局、ワシントン事務所等を経て、1999年情報サービス局広報課長。 2001年、総合研究開発機構(NIRA)出向(主任研究員)。 2004年、預金保険機構出向(財務部長等)。 2009年、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)出向(審議役・企画部長)。 2011年3月日本銀行退職、同4月より大妻女子大短期大学部教授。 London School of Economics and Political Science(ロンドン大)で経済学修士(1983年)。 著書:「年金2008年問題」(2004年、日本経済新聞社)。 最近の論文:"Managing Public Pension Reserve Funds: The Case of The Government Pension Investment Fund (GPIF) of Japan" (Rotman International Journal of Pension Management, Vol. 5, No. 2, 2012) |