日本コーポレート・ガバナンス・ネットワークが行うセミナー・シンポジウム

第77回セミナー『独立役員は一般株主の期待にどう応えるか』 (企画協力:日本CFA協会)

【日時】 2012年9月27日(木) 13:00~16:00
【場所】 大手町サンケイプラザ 3階311+312号室
【出演者】 第1部 『機関投資家はコーポレート・ガバナンスに何を期待するか
【パネリスト】
 小口 俊朗 氏(ガバナンス・フォー・オーナーズ パートナー兼・ガバナンス・フォー・オーナーズジャパン 代表取締役)
 スコット キャロン 氏(いちごアセットマネジメント 代表取締役社長)
 吉野 永之助 氏(コモンズ投信 シニアアドバイサー(元取締役CIO))
【コーディネイター】
 辻本 臣哉 氏(ニッセイアセットマネジメント 運用企画部審議役 兼 株式運用部担当部長)

第2部 『独立役員は一般株主の期待にどう応えるか
【パネリスト】
 関 孝哉 氏(アンリツ 独立役員・社外取締役、コーポレート・プラクティス・パートナーズ 代表取締役)
 高橋 伸子 氏(ベネッセホールディングス 独立役員・社外監査役、生活経済ジャーナリスト)
 永井 秀哉 氏(りそなホールディングス 独立役員・社外取締役、 東洋学園大学大学院現代経営学部 教授、立命館大学専門職大学院経営管理研究科 客員教授)
【コーディネイター】
 高山 与志子 氏(ジェイ・ユーラス・アイアール マネージング ディレクター、取締役)

■ セミナーの趣旨

本年5月上場ルールの改正で「独立役員(一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役または社外監査役)」の開示強化がなされました。さらに、法制審議会会社法制部会から「会社法改正要綱案」が出され、上場ルールでの社外取締役の独立役員を一人以上確保するよう努める旨の規律を設ける附帯決議が発表されました。それを受けて、東京証券取引所からは、8月1日に「独立した社外取締役の確保のお願い」という文書が上場会社代表者宛てに送られ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実する施策として独立した社外取締役の確保が要請されています。
独立役員制度の運用が始まってから数年経ちますが、独立役員の存在意義である「一般株主の利益保護」について投資家、企業、そして実際に独立役員を務める方々に十分浸透しているでしょうか。本セミナーでは、今回の開示強化、東証の社外取締役の独立役員の確保の要請を踏まえて、コーポレート・ガバナンスの確立を求める一般株主の代表格の機関投資家が上場会社に何を求めていくのか、そして独立役員はその一般株主の期待にどう応えていくのか。「機関投資家側」、「独立役員側」それぞれ独立したパネルディスカッションを二本行い、この問題の本質に迫ります。

■ 出演者紹介

第1部 出演者
◎小口 俊朗(おぐち・としあき)

 ガバナンス・フォー・オーナーズ パートナー兼・ガバナンス・フォー・オーナーズジャパン株式会社 代表取締役

20年以上に渡り、日本生命及びそのグループにて日本、米国、英国にて勤務し、2002~03年、英国ハーミーズ社派遣(アジア太平洋担当コーポレートガバナンス・マネジャー)。2007年GO(Governance for Owners)ジャパン設立後、日本における顧客投資先数百社との対話に従事。経済産業省「企業統治研究会」委員、金融庁「コーポレート・ガバナンス連絡会議」メンバー、経済産業省「当面の株主総会の運営に関するタスクフォース」メンバー、並びに金融庁「法制専門研究会」委員。国内外のコーポレート・ガバナンスを中心とした様々なネットワーク(ACGA、OECD等)にも参画し、国連責任投資原則の報告専門委員会委員並びに評価専門委員会委員も務める。ハーミーズ社ディレクターとの共著に「責任ある投資家-英国機関投資家からのメッセージ」(証券アナリストジャーナル)。「機関投資家からみたCSRへの評価」(企業会計)。国内機関投資家との共著に「株式投資家が会社に知って欲しいこと」(日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム編、商事法務)。

◎スコット キャロン
 いちごアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
 日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事
 略歴(CGネット理事紹介のページへ)

◎吉野 永之助(よしの・えいのすけ)
 コモンズ投信株式会社 シニアアドバイサー

1936年兵庫県生まれ。1960年立教大学経済学部卒業。勧角証券債券部勤務のあと、朝日投信に移動、公社債投信運用者となる。朝日投信では株式投信、国際投信を運用。1983年アメリカの大手投資顧問会社キャピタルグループ入社アナリスト兼ファンドマネジャー。1991年同社ファンドマネジャー兼日本代表となる。2003年7月引退のあと、2008年コモンズ投信㈱入社 取締役CIOー2012.7以降現職
著書:『ファンドマネジャーを知りたい、あなたにーThe Fund Manager』2012.8発刊
資格:インターナショナル フィナンシャル アナリスト ICFO

◎辻本 臣哉(つじもと・しんや)
 ニッセイアセットマネジメント株式会社 運用企画部審議役 兼 株式運用部担当部長

1989年東京海上火災保険㈱に入社。1991年東京海上MC投資顧問㈱に移り、アナリスト業務を開始。2001年明治ドレスナー・アセットマネジメント㈱に入社。同社調査部長を経て、2007年RCMアジアパシフィック(在香港)にアジア地域の調査統括として入社。2011年より現職。CFA協会認定証券アナリスト、日本証券アナリスト協会検定会員。一橋大学経済学部卒業、英国ランカシター大学金融学修士、博士(経営学、筑波大学)。
主な著書:『金融サービス業のガバナンス』(共著、きんざい)、主な論文「買収防衛策導入アナウンスメントと株主価値」(共著、経営財務研究第30巻1・2号)、訳書『インベストメント〈第8版〉』(ツヴィ・ボティー等著、共訳、マグロウヒル)。

第2部 出演者
◎関 孝哉(せき・たかや)
 アンリツ株式会社 独立役員・社外取締役
 コーポレート・プラクティス・パートナーズ株式会社 代表取締役

1953年生まれ。京都大学博士(経済学)。コーポレート・プラクティス・パートナーズ株式会社代表取締役。明治大学商学部特任講師、麗澤大学経済学部客員教授。75年ロンドン大学インペリアル・カレッジ卒業。東洋信託銀行、みずほ証券(日本投資環境研究所へ出向)を経て、2008年より現職。アンリツ株式会社社外取締役、金融庁「コーポレート・ガバナンス連絡会議」委員、経済産業省「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」委員。日本インベスター・リレーションズ学会理事。主な著書に『コーポレート・ガバナンスとアカウンタビリティ論』(商事法務、08年)他

◎高橋 伸子(たかはし・のぶこ)
 株式会社ベネッセホールディングス 独立役員・社外監査役
 生活経済ジャーナリスト
 日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事
 略歴(CGネット理事紹介のページへ)

◎永井 秀哉(ながい・しゅうさい)
 株式会社りそなホールディングス 独立役員・社外取締役
 東洋学園大学大学院現代経営学部 教授
 立命館大学専門職大学院経営管理研究科 客員教授

1970年日本興業銀行入行、主に国際金融関連(ロスアンゼルス支店長等)を経て99年同行常任監査役、日本監査役協会常務理事、みずほホールディングス常務執行役員、日本曹達㈱常任監査役、立命館アジア太平洋大学大学院教授等を経て現職。
慶応義塾大学経済学部卒、カリフォルニア大学バークレー校(MBA)、ハーバードビジネススクール(AMP)。
著書:『OECDコーポレート・ガバナンス』(共著、明石書店)

◎高山 与志子(たかやま・よしこ)
 ジェイ・ユーラス・アイアール株式会社 マネージング・ディレクター、取締役
 日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク 理事
 略歴(CGネット理事紹介のページへ)

全国社外取締役ネットワーク活動履歴
  • 日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム活動履歴
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