東京証券取引所の上場規則改正のパブコメについて意見書を提出しました
東京証券取引所が2013年11月29日からパブリック・コメントに付していた、「独立性の高い社外取締役の確保に関する上場制度の見直しについて」、日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク(CGネット)としての意見を提出しました。
「独立性の高い社外取締役の確保に関する上場制度の見直しについて」に関するCGネットの意見はこちら
概要は、次のとおりです。
◎取締役である独立役員(独立社外取締役)の1名以上の確保についての努力義務が上場会社に課されることについて、本来、コーポレート・ガバナンス向上の観点から求められるのは「複数の独立社外取締役の義務付け」であることから、今回の上場規則の改定は、その第一歩として評価することができる。
◎コーポレート・ガバナンスの最終的な目的は「企業価値(株主共同の利益)の最大化」であり、形式を整えるのは最低限の必要条件に過ぎない。コーポレート・ガバナンスの目的を果たす十分条件は、コーポレート・ガバナンスをより実効性の高いものにしていく関係者の取り組みである。
◎そのためには、必ずしも会社の事情に精通しているわけではない独立社外取締役に対するサポート、情報提供体制の整備や、内部統制担当取締役との連携、監査役(常勤監査役、社外監査役)との連携が欠かせない。
◎CGネットでは、日本のコーポレート・ガバナンスのさらなる啓蒙活動、取締役会参画者に対するガバナンスに関する教育活動を行っていくとともに、独立社外取締役を導入する企業、実際に独立社外取締役を務める個人への支援を行うことで、コーポレート・ガバナンスの実効性確保のための一層の努力をしていく覚悟である。