役員責任コース(第5期)
グローバル化の進展と株主の高度化、企業不祥事の続発を受けて、(潜在的にはあった)取締役・監査役のリスクが顕在化しています。取締役・監査役は、自社の置かれた環境と自身のリスクを認識しながら、上場会社のボードメンバーとしての責務を遂行し、企業価値の最大化・毀損防止のために適切に対処していく必要があります。
本「役員責任コース」では、グローバルかつ環境変化の速い中での取締役・監査役が認識しておくべき自身の責任問題について集中的に取り上げます。会社法等における取締役・監査役の法的責務についての基礎をしっかり学んだ後、実際に役員の責任が問われた判例のケーススタディを2回に分けてじっくり時間をかけて学びます。さらに、昨今摘発事例が増えているインサイダー取引について、取引の影響・概要、未然防止策、実際の事例について学んでいきます。
■ 役員責任コースのカリキュラム
コース名 | 講座概要 |
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第1講 2012年7月3日(火) 18:30~20:30 |
『取締役・監査役の法的責務』 浜辺 陽一郎 氏 青山学院大学大学院法科研究科 教授、弁護士法人早稲田大学リーガルクリニック 弁護士 |
第2講 2012年7月9日(月) 18:30~20:30 |
『役員の責任が問われたケーススタディ1~判例を基に』 荒竹 純一 氏 さくら共同法律事務所 パートナー弁護士 及び 所属弁護士 |
第3講 2012年7月18日(水) 18:30~20:30 |
『役員の責任が問われたケーススタディ2~判例を基に』 荒竹 純一 氏 さくら共同法律事務所 パートナー弁護士 及び 所属弁護士 |
第4講 2012年7月24日(火) 18:30~20:30 |
『監視役としての取締役・監査役が知っておくべきインサイダー問題』 保坂 武志 氏 東京証券取引所自主規制法人 東証COMLECセンター長 |
講師略歴 |
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浜辺 陽一郎(はまべ・よういちろう):第1講 青山学院大学大学院法科研究科 教授 弁護士法人早稲田大学リーガルクリニック 弁護士 【学歴】 1994年12月 ニューヨーク州司法試験合格 1992年12月 米国インディアナ州立大学ロースクール(ブルーミントン)法学修士(LL.M.)取得 1985年-1987年 最高裁判所司法研修所第39期司法修習生 1985年3月 慶応義塾大学法学部法律学科卒業 1984年10月 司法試験合格(4年生在学中) 【主要職歴】 2010年4月-現在 青山学院大学大学院法務研究科(法科大学院)教授 2009年4月-2010年3月 青山学院大学大学院法務研究科(法科大学院)特任教授 2006年11月-現在 早稲田大学リーガル・クリニック 弁護士 2004年4月-2009年3月 早稲田大学大学院法務研究科(法科大学院)教授(専任・客員教授) 2002年12月-2006年10月 森・濱田松本法律事務所(パートナー) 2000年7月-2002年11月 濱田松本法律事務所(パートナー) 1987年4月-2000年6月 国内外の法律事務所に所属 【主な外部活動】 2009年4月-現在 早稲田大学法学部非常勤講師、特別研究員等 2010年4月-現在 ビジネス・ブレークスルー大学経営学部教授 2010年10月-現在 衆議院職員倫理審査会委員 【最近の主要著書】(共著等を除く) ・PHPビジネス新書「コンプライアンスの実践知識」(PHP研究所2011年12月) ・「弁護士が多いと何がよいのか」(東洋経済新報社2011年11月) ・「図解 新会社法のしくみ(第2版)」(東洋経済新報社2006年6月、第2版2011年9月) ・「会社法完全対応版 よくわかる監査役になったら事典」(中経出版2008年7月) ・「執行役員制度-導入のための理論と実務」(東洋経済新報社1999年、第二版2000年、第三版2003年、第四版2008年2月) ・平凡社新書「会社法はこれでいいのか」(平凡社2007年9月) ・「新会社法対応版 よくわかる取締役になったら事典」(中経出版2007年3月6日) ・「図解 コンプライアンス経営」(東洋経済新報社1999年12月9日、改訂版2003年10月、第3版2006年10月) ・中公新書「コンプライアンスの考え方」(中央公論新社2005年2月) 他多数。 |
荒竹 純一(あらたけ・じゅんいち):第2講、第3講 さくら共同法律事務所 パートナー弁護士 東京弁護士会所属、慶應義塾大学法学部卒、弁護士資格取得後さくら共同法律事務所入所、会社法関連訴訟を中心に業務を行う、多くの敵対的M&A事案に関与、ニューヨーク市コロンビア大学ロースクール入学、修士号(LL.M.)取得、ニューヨーク市のSKADDEN,ARPS,SLATE,MEAGHER&FLOM法律事務所入所、その後さくら共同法律事務所にパートナーとして復帰。 著名な多くの敵対的M&A事件や役員責任の追及事件(測量大手(東証1部)、スーパー大手(東証1部)、自動車部品大手(東証1部)、建設大手(東証2部)、造船大手(大証1部)、ドラッグストア大手(ジャスダック)などに関与、買収側とこれに対抗する経営側の利害の対立が先鋭化する過程で、買収側からする株主代表訴訟による取締役及び監査役の責任追及や、敵対的買収完了後、買収された会社が旧経営陣に行う取締役及び監査役に対する責任追及事案などを多く手がける。 |
保坂 武志(ほさか・たけし):第4講 東京証券取引所自主規制法人 東証COMLECセンター長 1980(S55)年3月中央大学法学部卒業、同年4月東京証券取引所入所。株式部、人事部、債券部、財団法人企業財務制度研究会出向などを経て、売買審査部・審査担当、その後取引相談・研修担当として上場会社等でのインサイダー取引防止のための社内研修講師を務め、2011(H23)年6月より現職。 |